AGAの遺伝子検査とは?

AGAは、Androgenetic Alopeciaの略で日本語では男性型脱毛症とも呼ばれます。
人間の頭髪は男女問わず加齢により薄毛になる傾向にありますが、特に男性の場合には薄毛を通り越してハゲになることも多くあります。
このため老齢性の症状は生理現象とも呼べるものですが、一方でこの薄毛やハゲが若いうちから見られる場合があります。
この男性の薄毛・脱毛の特徴としては、額の生え際や頭頂部から発生するもので、側頭部と後頭部は毛が生えている状態になります。
いわゆるバーコードハゲとも呼ばれる状態ですが、この原因として男性ホルモンの影響などが原因と考えられています。
ただ親がそのような頭をしている場合には子どもにも遺伝することが知られ、遺伝子が要因となっていると古くから考えられます。
さらにこの症状は一度発症すると自然に治るということはなく、最終的にはハゲてしまいます。
男性型脱毛症は古くから男性の悩みとして認識され研究されてきましたが、1980年代後半に入るとAGA治療が可能な薬が開発され現在では病院やクリニックで改善することが可能になっています。

 

AGA治療薬として効果が認められている薬がプロペシアやザガーロなどです。
プロペシアはもともとは前立腺肥大症や前立腺癌の治療薬として利用されてきたもので、その副作用に増毛効果が認められたためAGA治療薬として販売されたものです。
日本でも承認されており病院などでもっとも処方されている薬として知られます。
有効成分にはフィナステリドが含まれており、AGAでは上限が1.0mgで1日に1回服用するだけで効果を発揮します。
一方でザガーロは、プロペシアに次ぐAGA治療薬として登場したものでデュタステリドを有効成分としています。
作用としてはプロペシアのフィナステリドと同じで前立腺肥大症や前立腺癌などの治療薬としても使われてきました。
いずれの治療薬も作用としては5α還元酵素の働きを阻害するというものです。
研究によって男性ホルモンのテストステロンが、この5α還元酵素によってジヒドロテストステロンに変換されることによって頭部の特定の部位の髪の毛の成長を阻害することがわかっています。
これはジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結合することで成長期にある毛を退行期および休止期に移行する信号を発するというものです。

 

そもそも毛は成長期、退行期、休止期の3つのサイクルによって絶えず生え変わっていますが、このサイクルが崩れることで毛の質が低下していき最終的には生えなくなってしまいます。
このためフィナステリドやデュタステリドの働きによって5α還元酵素の働きを阻害しジヒドロテストステロンの生成を抑制することで発毛サイクルを正常化することができます。
基本的にジヒドロテストステロンの生成を抑制することによって発毛サイクルを正常化するだけで増毛効果はありませんが、多くは正常化によってその症状が改善することができます。

 

一方で薄毛やハゲの原因は必ずしも男性ホルモンによる影響とは限りません。
このため正しい治療を受けるためには検査して、その原因を突き止めることが重要です。
特にフィナステリドもデュタステリドも男性ホルモンに関わる作用があるので副作用のリスクもあり、原因にマッチしたものを選ぶことが重要です。
またフィナステリドのプロペシアは5α還元酵素のU型には効果がありますがT型には効果がないことが知られています。
デュタステリドのザガーロはT型にも効果があり、それぞれの状態に合わせて薬を選択することも重要です。

 

検査としては前頭部のM字部分の左右から各3本ずつ、頭頂部から5本ずつ毛髪を毛抜きで毛根ごと採取します。
毛根の形はたまねぎ型のようになっており、下の部分に付いている毛乳頭細胞の遺伝子検査を行うことで5α還元酵素がどれぐらい含まれているかを確かめるという方法です。
検査結果は1ヶ月程度掛かりますが、これによって頭部にあるAGAリスクを知る事ができます。
またCAGリピート数を調べることでもAGAリスクを知ることができます。
AGAの原因のひとつとしては男性ホルモン受容体の感受性の高さがあり、このためジヒドロテストステロンが体内に多く発生する体質であっても影響が出ない人もいます。
この感度を調べるのがCAGリピート数で、CAGリピート数の数値が高いほど男性ホルモン受容体の感度が低いとされます。
このCAGリピート数も遺伝子検査によって行われます。

 

これらの検査はAGA治療を行っている病院やクリニックで受けることができますが、診察料も必要になります。
一方で検査そのものは口腔内の粘膜を採取するだけでも遺伝子検査が可能なので最近は通販型のAGAドックと呼ばれる検査キットも販売されており、簡単に遺伝的な情報から将来、AGAになるリスクを知ることが可能です。

 

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